タテの糸はあなた ヨコの糸は『齊藤麻弓』です。

わかりやすく織物について解説していこうという試みです。私的解釈に基づきます。

カネボウ化粧品の " ボウ " ②

みなさま、ご無沙汰してしまいました。麻弓です。
読んでくださっていた方々、永らく更新せずにすみませんでした。
本当にぼんやりしておりまして、あぁ、自分から何も出てこないなぁという状態でいたら、気づけばもう12月も半ばになっていました。
なんてことだ!
このままでは、時が流れていくばかり…気持ちを持ち直して、今日からまたブログを書いていこうと思います!
どうぞ、またお願い致します~




さてさて、中途半端に放置していたカネボウさんの ボウ のお話の続きです。


ボウは紡績(ボウセキ)のボウだというお話を前回の①でしました。
紡績は短い繊維を糸にすることを言いますが、短い繊維って…どれくらいの長さなの??
それは素材によって色々なのですが、分かりやすいところで、綿(メン)と麻(アサ)を大まかにご紹介していきますね。


綿はワタの木の種のまわりにモコモコと着いている繊維です。
手のひらに簡単に乗るサイズのワタのかたまりとして収穫できます。最近では、観賞用としての需要があるらしく、お花屋さんでも目にします。機会があったら実物を見てみてくださいね。
で、その繊維の長さはだいたい3cmくらいです。
この3cmくらいの繊維たちが、からまってまとまってワタのかたまりになっているわけです。


麻はまっすぐにのびる草です。
麻の繊維はこの草の茎から採ります。茎をタテ方向に細く割いて繊維とします。
長さは草の背丈の分だけということになります。もちろん好きに刈り取れますが、だいたいは1mくらいです。


短い繊維と同じくくりにしましたが、かたや3cm、かたや1mです。
それぞれの長さに合った糸の作り方をします。


短い3cmの綿の糸の作り方は『紡ぐ』です。(もう読めますね。紡ぐ→ツムグ)
繊維同士をからませて、カタマリから細く引っ張り出していく方法です。


では、1mもある麻はどうしましょう?麻の繊維はワタのようにカタマリにはなっていません。なので、繊維たちが勝手にからまってくれたりはしないのです。

ここで登場!

紡績の『績』の方ですっ!!!



つづきます~