タテの糸はあなた ヨコの糸は『齊藤麻弓』です。

わかりやすく織物について解説していこうという試みです。私的解釈に基づきます。

傷口に布 ③

口内炎が痛すぎる、麻弓です。
口内炎にもあてられる布があればいいのにな…。布ではないけど、バンソウコウみたいに貼るタイプの薬がありますよね。でも、できた位置が舌先ではどうしようもない。あぁぁ。


さてさて、傷口に布の3回目。
今回は、やっと

ガーゼの織り方がどうなっているか!?

を書いていこうと思います。


傷口に布② では、タテの糸とヨコの糸が1ヵ所ずつしか交差しない場合、その布は織物ではあるけれど、糸がベラベラと浮いてしまいますよ。というお話をしました。

では、糸がベラベラしている布を傷口にあててみたらどうなってしまうでしょうか!?
糸が傷口に食い込んだりとか、はがそうとしたときに糸の繊維が傷にくっついて残ってしまったりとか…困った痛いことになりかねません。

それはイヤだなぁ。

それなら!
糸がベラベラ浮かないようにしたらいいじゃないか!!

ということで、
ガーゼは、タテの糸とヨコの糸を最大限に交差させ続けてできているのです!

ヨコ糸①がタテ糸①の上に交差するなら、
このヨコ糸①は
タテ糸①③⑤⑦⑨…の上に、
タテ糸②④⑥⑧⑩…の下に、
それぞれ交差していき、
次のヨコ糸②は
タテ糸①③⑤⑦⑨…の下に、
ヨコ糸②④⑥⑧⑩…の上に、
それぞれ交差していく。
そのあとも、
ヨコ糸①と同じ交差の仕方をするのは
ヨコ糸③⑤⑦⑨…
ヨコ糸②と同じ交差の仕方をするのは
ヨコ糸④⑥⑧⑩…
と続いていきます。

つまり、1本ずつ上下上下上下…と単純に繰り返していくのです。
ほら、簡単♪

このタテ糸とヨコ糸の組み合わせ方をすると、糸たちはちっともベラベラっとしないので、この布、つまりガーゼが傷口にくっついてしまっても安心!
ガーゼをはがそうとした時には、糸同士が交差している糸につられて持ち上がっていってくれるというわけです。


それに、糸の交差する回数が多い布ほど丈夫です。
これは、糸が糸だけでなく布としての力を持つようになるから。
糸たちが協力しあっているんですねぇ。

なので、伸びないタイプの包帯とかも、同じ織り方でできています。
他にも丈夫そうな布たちを是非探してみてくださいな~
そして、どれだけタテ糸とヨコ糸が交差しているかをチェック!チェック!