タテの糸はあなた ヨコの糸は『齊藤麻弓』です。

わかりやすく織物について解説していこうという試みです。私的解釈に基づきます。

カネボウ化粧品の " ボウ " ③ +セキ!

ごきげんよう。麻弓です。
師走です。まさに!ドタバタな日々ですが、なんとか無事に新年を迎えられるように、残りわずかな今年を頑張っていきたいなぁ。



さぁ、前回の続き。
ボウセキの『セキ』についてです。

紡績の績は『績む』と書いて『うむ』と読みます。
耳慣れない言葉ですよねぇ。

糸を績む とか 糸績みをする とか言います。
麻などのある程度の長さ(1mくらい)のある繊維を使って、糸を作るときに用いる言葉です。


績むという糸作りは、
繊維の端っこを別の繊維の端っこに少し重ねてねじり合わせて長くつなげていく
という作り方です。
ねじり合わせるだけでなく、端同士を結んでつなげていく方法もあります。
このときに使う繊維は、作りたい糸の太さにあらかじめ割いておく必要があります。
均一に割かないと整った糸になりません。


績むのは、紡ぐのに比べると、より手間のかかる作業かと思います。
特に、海外の人からすると驚きの糸作り法のようです。
糸績みはアジア圏のごく一部で行われているようで、欧米諸国にはこの方法はないそうな。
でも、日本で麻(アサ)は今ではヨーロッパからの外来種を主に使っています。日本古来の麻は麻薬のどうたらこうたらで、栽培が制限されてしまっています。

では、ヨーロッパにも麻はあるのに、なぜ績まないのでしょう?
績まないで、どうやって糸にすると思いますか?


考えてみてくださいね~
ひっぱります~